投資に対する利益は不確実である。すなわち投資には、さまざまなリスクが伴うということは前述したとおりです。「リスク」は「不確実性」のほかに「危険、危険性」という意味でも使われます。また、投資が成功した場合の見返りのことを「リターン」とよび、一般的にリスクとリターンはある程度比例すると言われています。では預金、株式、不動産におけるリスクとリターンを図にしてみましょう。 |
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預貯金のリスクは金融機関などの破綻によって投下資金が還ってこなくなることですが、その可能性は非常に低く、その代わり金利は非常に低く設定されています。したがって預貯金は安全性が高いがその分、見返りが低い「ローリスク、ローリターン」の商品です。
株式投資は、投資した会社の業績によっては株価が下落したり、経営破たんによって株式の価値がゼロになる危険性、リスクを伴っています。その代わり、会社の業績が向上し、企業価値が上昇したときは株式の価値が何倍にもなる可能性があります。このようなことから株式投資は預貯金よりも安全性の低い「ハイリスク、ハイリターン」の商品です。
不動産は賃料の下落や空室などにより予定していた収入が見込めない場合や不動産の価格が下落してしまったり、場合によっては地震などによって建物が倒壊してしまうリスク、すなわち危険性を伴っていますが、基本的には土地がある限り価値がゼロになるという可能性は極めて低いといえるでしょう。このようなことから不動産投資は「ミドルリスク、ミドルリターン」の投資商品といえます。 |
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預貯金 |
株式 |
不動産 |
期待される利益 |
金利 |
配当、値上り益 |
賃料、値上り益 |
最大のリスク |
金融機関の破綻 |
投資先会社の破綻 |
不動産の倒壊、滅失 |
商品特性 |
ローリスク
ローリターン |
ハイリスク
ハイリターン |
ミドルリスク
ミドルリターン |
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